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2025.11.20
美容皮膚科医が語る、自分を大切にすることから始まる美しさ
肌の悩みを抱えた少女時代から、医師として患者さんに寄り添う現在まで。SEEYA clinicの藤田ゆかり先生に、美容皮膚科医としての道を選んだきっかけや、美容医療に対する想い、そして自分らしい美しさについてお話を伺いました。

肌の悩みが原点に。美容皮膚科医への道
「高校生の時、肌荒れがすごくひどかったんです」
そう語る藤田先生は、幼少期からアトピー性皮膚炎に悩まされ、ニキビや毛穴の開きにも苦しんできたといいます。
「ビオレの毛穴すっきりパックを、涙を流しながら勉強中にベリッと剥がしたり……。何を試しても良くならなくて、肌の悩みはずっと抱えていました」
そんな藤田先生が医師を目指したのは、高校3年生の夏。歯科医の家系に生まれながらも、「困っている人の助けになれる幅を広げたい」という想いから医学部進学を決意します。
「手応えを実感しやすい」医療への憧れ
医学部6年間を経て、2年間の研修医期間でさまざまな診療科をローテーション。その中で藤田先生が惹かれたのは、救命救急や産婦人科、外科といった「臨場感のある」分野でした。
「即効性があって、瞬時の判断が必要で、結果がわかりやすい。そういう分かりやすさが好きだったんです」
そして選んだのが皮膚科。体の不調が表に出る唯一の臓器である皮膚を扱い、内科的要素と外科的要素の両方を兼ね備えた診療科でした。
「皮膚のことで突然死に至ることはほとんどありません。死と直面する機会が多い診療科で、患者さんが亡くなる姿をたくさん見てきて……。悲しみや無力感を感じることが多かったので、その点も皮膚科を選んだ理由の一つです」
患者さんの声が導いた美容皮膚科という選択
皮膚科に入局後の3年間は、基本的な知識を身につけるためがむしゃらに働いたという藤田先生。正常と異常の見極め、塗り薬で治るもの、手術が必要なもの、悪性のもの——その判断力を養うことに専念しました。
美容への関心が高まったきっかけは、患者さんからの相談でした。
「皮膚科にいると、美容のことも患者さんから聞かれるんです。シミやしわなど、塗り薬や飲み薬だけではやりきれない悩みについて。それで自分も気にし始めて、ものすごく興味が出てきました」
大学病院に勤務しながら、休日には美容クリニックで勉強する日々。どの診療科にも魅力的な面と大変な面があり、女性として妊娠出産のタイミングも考えざるを得ない中で、最も主体的にのめり込めたのが美容の分野でした。
「本当に楽しくて、幸せです。新しいことを調べたり、学会で学んだりしている時が一番楽しい。それはすごく幸せなことだと思っています」
患者さんに誠実であること
クリニックを開業してから、藤田先生が最も大切にしているのは「患者さんの言いたいことをきちんとキャッチすること」、そして「正直に誠実であること」だといいます。
「売上のために、というのができないんです。合うものはもちろん提案しますが、無駄なものや効かないだろうなというものを提案するのは、心が痛みます」
美容医療業界では、売上の数字を追われるクリニックも少なくありません。しかし藤田先生は、患者さんの予算やライフスタイルに合わせた提案を心がけています。
「なりたい姿に到達するにはお金がかかるかもしれません。でも、予算があるのは当たり前のこと。その予算の中で、より患者さんが望むように仕上げるにはどうするか——それを診察で話し合いたいんです」
注目される「自己再生力」を高める美容医療

今後の美容皮膚科の分野について、藤田先生はこう語ります。
「今注目されているのは、自己治癒力や自己再生力を高めるもの。注射や栄養学などです。ただ切って貼るというよりは、健康が美しさの土台になるという考え方。そこはこれからも伸びていくと思います」
肌が整うことで生まれる、ささやかな幸せ
美容や肌のケアを通じて感じる「暮らしの豊かさ」について尋ねると、藤田先生はこう答えてくれました。
「ちょっとした気持ちの変化なんです。少し綺麗になると、ちょっと気持ちが明るくなったり、前の自分より自信が持てたり。それが姿勢も良くなって、また健康に繋がる」
「暮らしが豊かになるというよりは、ちょっとささやかな幸せが日々に溶け込む感じでしょうか。肌の調子が悪いと顔も曇って沈んでしまうけれど、調子が良くて化粧ノリが良いと『今日いいじゃん』って、出先でも明るく振る舞えますよね」
メイクや眉毛も同じ。そういった小さな変化が、心の健康に繋がっていくのです。
美容皮膚科は「皮膚のケアと予防」という考え方

初めて美容皮膚科を受診する方へ、藤田先生からメッセージをいただきました。
「美容整形という言葉に、敷居の高さを感じる方は多いと思います。でも、美容皮膚科の分野では、整形のようなガッとした変化は出ません。自然な仕上がりで、本来の自分を大きく変えるのではなく、細部を磨いて洗練させ、マイナス4〜5歳という自然な若々しさを目指すものです」
「美容皮膚科は、皮膚のケアや予防という観点で捉えていただきたいですね。肌トラブルを未然に防いだり、今ある状態を整えたりする——そういったケアの延長線上にあるものです」
「高額なものを提案されて断れないのでは、という不安もあるかもしれませんが、予算に応じた提案は必ずできます。カウンセリングを受けて、納得いかなければ帰っても全く問題ありません」

自分自身を大切にする気持ちを
最後に、自分らしい美しさを保つために大切にしてほしいことを伺いました。
「自分自身を大切にする気持ち、ですね。日々忙しくても、その気持ちが少しでもあるといいなと思います」
疲れているなと気づける心。自分を俯瞰できる余裕。忙しすぎて鏡すら見ない日々を送っている人も多いかもしれません。
「でも、自分を大切にすることが、美しさの第一歩だと思うんです」
藤田先生のその言葉は、美容医療の本質を表しているようでした。外見を整えることは、自分自身をいたわり、大切にすること。そこから生まれるささやかな幸せが、私たちの暮らしを豊かにしてくれるのです。
取材を終えて
終始穏やかに、そして誠実にお話しくださった藤田先生。ご自身の肌の悩みから始まった医師としての道のりや、患者さんに寄り添う姿勢に、美容医療の新しい在り方を感じました。自分を大切にすることから始まる美しさ——忙しい日々の中で、少し立ち止まって考えてみたいテーマです。
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アクセス
SEEYA Clinic
| 住所 | 〒460-0003愛知県名古屋市中区錦3丁目11−29 カガミビル202Google MAPで確認 |
|---|---|
| 電話番号 | 052-228-8951 |
| 診療時間 | 9:00~18:00 |
| 休診日 | 日曜・月曜・祝日・年末年始 |
| お支払い方法 | 現金・クレジットカード |
| 提携クリニック | 松林景一美容クリニック天神 |
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