「柿が赤くなると医者が青くなる」は本当?栄養と健康効果をご紹介します!

こんにちは。サルーテです。
秋が深まると鮮やかなオレンジ色に色づく柿。
日本では古くから愛されてきた果物ですが、「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど、効果は知られています。
これは、柿が持つ豊富な栄養素によって人々が健康になり、医者が暇になる、という意味が込められています。

この記事では、このことわざの真意に迫りながら、
なぜ柿が「医者いらず」と呼ばれるのか、栄養効果や賢い食べ方までを詳しくご紹介します。

なぜ「柿が赤くなると医者が青くなる」のか

このことわざが生まれた背景には、柿の非常に高い栄養価と、それがもたらす予防医学的な効果があります。
柿が旬を迎える秋は、気温が下がり、体が冬に向けて準備を始める時期であり、風邪をひきやすい季節の変わり目でもあります。

柿が持つ豊富なビタミンCやβ-カロテンは、風邪の予防や免疫力の維持に大きな効果を発揮します。
また、生活習慣病予防に役立つ成分も含まれており、人々が健康を維持できるため、医者にかかる人が減るという意味で使われてきました。

「柿は医者いらず!」風邪対策に役立つ栄養効果とは?

柿の「医者いらず」ぶりを支えているのは、驚くほどバランスの取れた栄養素です。

ビタミンC・βカロテン・カリウム・食物繊維・タンニンなどが含まれております。
なんとビタミンCはミカンよりも多く含んでいます。

特に品種にもよりますが、柿1個(約200g)で、大人が1日に必要なビタミンCの推奨量(100mg)のほぼ全てを摂取できるほどです。
ビタミンCは免疫細胞の働きをサポートし、風邪や感染症に対する抵抗力を高めます。

β-カロテンは、強い抗酸化作用を持つカロテノイドの一種です。
体内で必要に応じてビタミンAに変換され、粘膜や皮膚の健康を維持する役割を果たします。
これにより、ウイルスが侵入しやすい喉や鼻の粘膜を丈夫にし、風邪対策に効果を発揮します。

カリウムは、体内の余分なナトリウムの排出を促すミネラルです。
高血圧の予防や、むくみの解消に役立ちます。

食物繊維は、特に水溶性・不溶性の両方の食物繊維をバランスよく含んでおり、腸内環境の改善と便通の促進をサポートします。

タンニンは、柿の渋みの元となる成分で、強力な抗酸化作用と収斂作用を持っています。

柿を食べるメリット|美容から生活習慣病予防まで

柿の豊富な栄養素は、健康だけでなく美容にも多大なメリットをもたらします。

■ 良い点1
疲労回復・美肌と老化予防
美肌・老化予防: 柿に含まれるビタミンCとβ-カロテン、タンニンは全て強力な抗酸化成分です。
これらが協力して肌細胞の酸化を防ぎ、シミやシワの原因となる活性酸素を無害化します。
また、ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、肌のハリと弾力を維持します。

ビタミンCはストレスから体を守る役割も担っており、
疲労物質の分解を助ける作用もあるため、体力の回復をサポートします。

■ 良い点2
二日酔い予防
タンニンの強い収斂作用が、胃腸の粘膜を保護し、
アルコールやその分解物であるアセトアルデヒドの吸収を穏やかにすると言われています。
また、カリウムが利尿作用を促し、アルコールの排出をサポートします。
飲酒後に柿を食べるのは、理にかなった習慣です。

■ 良い点3
生活習慣病予防・腸内環境の改善
タンニンには、血中の悪玉コレステロールの酸化を防ぐ作用や、
血圧の上昇を抑える作用があることが研究で示唆され、生活習慣病予防になります。
また、カリウムは高血圧予防に不可欠です。

豊富な食物繊維が、腸内細菌のエサとなり、善玉菌を増やし、腸内環境の改善に貢献します。
これにより便通が整い、免疫力向上にも繋がります。

柿の食べ方|効果を最大限に引き出す工夫と注意点

柿の栄養効果を最大限に引き出し、安全に楽しむためのポイントを押さえましょう。

①食事のポイント
栄養素の吸収率を高める組み合わせ

■ ビタミンC + ビタミンE
ビタミンCの抗酸化作用は、ビタミンEと一緒に摂ることで相乗効果を発揮します。
ビタミンEを多く含むナッツ類やアボカドと一緒にサラダで摂るのがおすすめです。

■ β-カロテン + 脂質
β-カロテンは脂溶性ビタミンであるため、脂質と一緒に摂ることで吸収率が飛躍的にアップします。
オリーブオイルをかけた柿とチーズのサラダや、ヨーグルトにナッツと柿をトッピングするなどの工夫が有効です。

注意点

食べ過ぎは禁物!柿は健康に良い果物ですが、過剰摂取には注意が必要です。

①一日2個までを目安
柿は糖質が高いため、食べ過ぎはカロリーオーバーや血糖値の急上昇に繋がります。
また、カリウムの過剰摂取は腎臓に負担をかける可能性があるため、1日1個〜2個程度に留めましょう。

②柿胃石症のリスク
柿の渋み成分であるタンニンは、胃酸と結合することで固まりやすい性質があります。
特に空腹時に多量に摂取すると、胃の中で固まって「胃石(いせき)」を形成し、
腹痛や吐き気、ひどい場合は胃の出口を塞いでしまう「柿胃石症」を引き起こすリスクがあります。
空腹時の大量摂取は避けましょう。

まとめ

「柿が赤くなると医者が青くなる」という言葉は、
ビタミンC、β-カロテン、タンニンといった強力な栄養素を豊富に持つ柿の真の価値を示しています。

柿は、美肌、疲労回復、風邪予防、生活習慣病予防と、多岐にわたるメリットをもたらします。
その効果を最大化するためには、油やビタミンEと一緒に摂る工夫をしましょう。

ただし、健康のためとはいえ1日2個までを目安に、空腹時を避けて摂取し、
秋の恵みである柿のパワーを安全に、そして最大限に享受してください。