はじめに
こんにちは。サルーテです。
近年、実年齢が若くても、体の機能や健康状態が実年齢よりも低下していたり、実年齢よりも肉体の衰えている人が多くいます。
暦上の年齢だけでは測れない、「心身の健康度」を測る指標として注目されているのが、「健康年齢」です。
この記事では、健康年齢とは何なのか、知ることでどのようなメリットを得られるのか、などを皆様にお伝えできればと思います。
健康年齢とは何か?
健康年齢とは、文字通り「あなたの体が、どれくらいの年齢の健康レベルにあるか」を示す指標です。
実年齢が60歳の人でも、生活習慣病のリスクや身体機能が40歳代の健康な状態であれば、その人の健康年齢は40代と算出されます。
逆に、30歳代でも喫煙や不規則な生活習慣によって体の機能が衰えていれば、健康年齢は実年齢よりも高く算出されます。
これは、個人の健康診断データや医療費データ、生活習慣に関する情報などに基づいて統計的に算出されるもので、病気のリスクや身体機能の衰えを、実年齢に換算して表現したものです。
健康年齢が実年齢よりも低いほど、あなたは健康リスクが低く、肉体的に若々しい状態にあることを示します。
逆に健康年齢が実年齢よりも高い場合は、生活習慣の改善が必要な状態である、ということです。
あなたが健康年齢を知るメリットは何か?
健康年齢を知ることで、あなたの健康管理と将来設計にメリットがあると考えます。

1. モチベーション向上と目標設定
最も大きなメリットは、健康に対する意識と行動のモチベーションが向上することです。
実年齢よりも健康年齢が若ければ、「この健康状態を維持しよう」という自信に繋がります。
逆に健康年齢が高かった場合は、「具体的な改善目標」を見つけることができます。
例えば、「健康年齢を3歳下げる」という具体的な目標設定が可能になり、曖昧だった健康への取り組みが明確になります。
2. 健康リスクの早期把握と予防
健康年齢の算出には、将来的な生活習慣病の発症リスクが加味されています。
これにより、まだ自覚症状がない段階でも、あなたが抱える潜在的な健康リスクを早期に把握できます。
リスクを早期に知ることで、食生活や運動習慣を見直すといった具体的な予防策を講じることが可能になり、将来的にかかる医療費や介護費用といった経済的な負担の軽減にも繋がります。
3. 医療費の削減と経済的メリット
健康年齢が実年齢よりも低いということは、病気になりにくく、医療機関を利用する頻度が低いことを意味します。
統計的に、健康年齢が低い人ほど生涯にかかる医療費が低い傾向にあります。
これは、個人の経済的なメリットであるだけでなく、社会全体の医療費削減にも繋がる、持続可能な社会づくりに貢献することにもなります。
健康年齢はどうやって算出されるもの?
健康年齢の算出方法にはいくつかのモデルがありますが、
多くの企業や自治体が採用している基本的な考え方と使用されるデータは共通しています。

1. 算出に使用される主なデータ
主に、健康診断で得られる健診データと、個人が実際に医療機関を受診した際に発生する医療費データを組み合わせ、統計的に分析されます。
| データ項目 | 具体的な内容 | 意義 |
| 健診データ | 腹囲、BMI、血圧、血糖値(HbA1cなど)、脂質(LDL・HDLコレステロール、中性脂肪)など | 生活習慣病のリスクレベルを客観的に評価する |
| 医療費データ | 過去の通院・入院履歴、投薬履歴、かかった医療費総額など | 疾病の有無、既往歴、現在の健康レベルを反映する |
| 生活習慣データ | 喫煙・飲酒の有無、運動習慣、睡眠時間、ストレスレベルなど | リスク行動が健康に与える影響を加味する |
2. 算出の基本的なロジック
算出のロジックは、「統計的に見て、同じ年齢層の中で最も医療費が発生していない、あるいは生活習慣病のリスクが低い健康な集団」のデータを基準とします。
① 個人のデータとの比較
あなたの健診データや医療費データを分析し、それがどの実年齢層の平均的なデータと等しいかを割り出します。
② 健康年齢の決定
例えば、あなたの健康リスクレベルが、統計的に45歳の平均レベルと等しければ、あなたの健康年齢は45歳と決定されます。
この指標は統計的な相関関係に基づいており、個々の病気の有無だけでなく、将来的な病気の発症リスクを加味しています。
「健康年齢」と「健康寿命」のちがい
近年、健康への意識が高まる中で「健康年齢」と「健康寿命」という言葉を耳にしますが、この二つは意味も目的も大きく異なる指標です。
1. 測る対象と目的の違い
まず、最も大きな違いは「何を測るか」という対象です。
健康年齢は、「個人」の健康状態を測る指標です。
あなたの健康診断データや医療費データに基づいて、心身のリスクが「何歳相当か」を客観的に示し、
個人の生活習慣改善のモチベーションを与えることを主な目的としています。
健康寿命は、「国民全体」の平均的な健康期間を測る指標です。
厚生労働省が公的に発表し、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を示します。
これは、国民全体の健康増進という社会的な目標を設定するために使用されます。
まとめ
健康年齢は、あなたの心身の健康レベルを、誰にでも分かりやすい「年齢」という数字で表した、非常に有効な指標です。
もし、健康年齢が実年齢よりも高かった場合は、「今が生活習慣を見直す最高のタイミングである」というポジティブなメッセージだと思い、生活習慣の改善などを一度見直してみましょう。
これから自身の健康年齢を意識して、日々の食生活や運動習慣を少しずつ改善していくことから始めてみませんか?
あなたの小さな一歩が、健やかで充実した未来へと繋がります。